月刊全労連・全労連新聞 編集部

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労働組合「全労連」のトップである議長が、なぜ 自ら #今からでも国葬中止を のTwitterデモを呼びかけたのか? 全労連議長 小畑 雅子

憲法共同センター第9回総会(2022年9月22日) 閉会のあいさつより抜粋

 

 閉会のあいさつをさせていただきます。全労連議長の小畑です。

本日はたいへんお忙しい中、憲法共同センター総会への参加ありがとうございました。

 

(中略)

 

 閉会のあいさつですので、少し、私のこの間の経験から思っていることをお話させていただきたいと思います。

 

 9月19日の代々木公園の大集会に連帯し、その日の18時から、「#今からでも国葬中止を」のTwitterデモを、私のツイッターアカウントから呼びかけました。多くの皆さんの賛同を得ることができ、21日の朝までに、36時間あまりで、23万ツイート以上が記録されています。おそらく、現時点では、もっと広がっていると思います(9/23の時点では53万ツイート強)。

 

 連合の芳野さんが、13日に「労働者の代表として国葬に参加」すると述べたとの報道があり、15日の記者会見において、「苦渋の選択として参加を決めた」と表明がありました。

 全労連は、7月22日に閣議決定撤回、国葬中止を求める談話を発表していますが、全労連の立場を明確にしたうえで、国葬」に反対する多くの労働者や市民の皆さんとともにできる行動を起こす必要があると思いました。

 

 Twitterデモをやってみて、今回の「国葬」が法的根拠もなく、国会審議もせず、閣議決定のみで行われようとしていることや、憲法19条が保障する思想・良心の自由を侵し、「弔意」や「敬意」までも押し付けようとしていることへの怒りが非常に大きいということを実感しました。

 

 同時に、私たちが、長引くコロナ禍や、長く続く低賃金、自公政権の経済政策の失敗による急激な円安、物価高騰などのもとで本当に苦しんでいるのに、その元凶である安倍元首相を、苦しみながら国民が収めた税金を使って、なぜ「国葬」しなければならないのか、ということに対する怒り、不信感、不満、これが大きく渦巻いていることを感じました。労働組合は、この労働者や市民の思い、要求に寄り添わなければならないと思います。

 

 もう一つ、Twitterデモをやってみて思ったことは、要求の当事者を組織することの大切さです。Twitterデモを呼びかけたのは私ですが、この呼びかけに賛同してくださった皆さん自身が呼びかけ人となって、どんどん拡散を始めてくださいました。例えば、私は、拡散に有効なバナーを作る技術はないので、Twitterデモを予告する最初の呼びかけツイートの中で、バナー作成、提供をお願いしました。ほとんど瞬時に、多くのバナーが寄せられました。それを拡散すると、その拡散した先で、さらに、新しいバナーが生まれる、この繰り返しの中で、多くの呼びかけ人が誕生し、さらに情報が拡散していきました。

 これは、ちょっと、わくわくするような経験でした。

 

 運動をすすめていくためには、要求を言葉にし、怒りや不満、悩みを組織していく過程が重要です。そのための、(この言葉がふさわしいかわかりませんが)戦略、戦術、を私たちが、練っていくということが求められていると思います。

 

 本日の総会も契機に、黄金の3年間どころか、岸田政権が追い詰められている、その状況を作り出した、多くの労働者・国民、市民の皆さんとの共同を広げ、大軍拡、改憲ではなく、いのち・暮らし守る政治への転換を求める運動を大きくつくりだしていくことを本日ご参加の皆さんと確認しあいながら、総会を閉会したいと思います。

 

 本日は、ありがとうございました。共に頑張りましょう。